今回のギヴァーは、ノノハの幼い頃からの知り合いで、√幼稚園の保育士でもある塔野マドカ。彼女は、亡くなった婚約者のマサルの遺志を継いで、POGのギヴァーになったとのこと。廃病院に設置されていたパズルは、おそらくマサルの手によって作られたもので、マドカにとっては、ギヴァーとしてのデビュー戦だったと思われます。きっと、マサルは、マドカにPOGの有り様など、いろいろな事を話していたのでしょう。その頃のPOGに、マサルもやりがいを感じていたのに違いありません。だからこそ、マサルの遺志を継いだ訳ですし、幼稚園の子どもたちを手伝わせたのも、決して他意があってのことではなかったと思います。
それにしても、それを悪意に変えたPOG極東本部長のヘルベルトは許せませんねえ。一つ間違えれば、子どもたちを巻き込んで、恐ろしい結果を生んでいたかも知れません。とにかく、何事もなく、無事にクリアできたことが何より。慈悲に満ちたノノハの称号がナイチンゲールに落ち着いて、万事めでたしという回でした。もっとも、ノノハは称号持ちなんて嫌といってましたけど…。
さて、彼らが挑んだパズルの舞台は廃病院、それでは、まるで肝試し会場のようですね。最初はバラバラになった骨格標本を元通りにするというもの。大きな立体ジグソーとでもいえばいいでしょうか。実は、パズル玩具として市販されているものの中で、人体模型シリーズというものがあって、骨格標本や脳モデル、内臓モデルなど多数あります。興味のある人は、ぜひそちらにも挑戦してみてください。(図1)
次が視力検査表を使った迷路。本来の視力検査では、表の○で一部切れている部分が、上下左右のどの方向かを答えます。この迷路では、その切れた方向へ進むというものでした。切れた方向が2つあれば、どちらかに進みます。つまり分岐点という訳ですね。スタート地点から始めて、上下左右の矢印キーを操作して、ゴール地点に到達すればクリア。視力が良くなければ解けないし、迷路が苦手でも解けないという難問でした。こちらは「本編内のパズルに挑戦」のところにありますので、みなさんも挑戦してみてください。(図2)
最後の問題は、壁面を使った塗り絵パズルでしたが、ヘルベルトの策略で、その壁面が崩落するというハプニングに見舞われてしまいました。ところが、ここで発揮されるのが、ノノハの驚異的な記憶力。瞬時に記憶した記号群を、床面に正確に再現するのですから、まさに天才的といって過言ではありません。パズルは解けなくても、天才の称号を持つに相応しい逸材といっていいでしょう。そして、我を取り戻したマドカさんや子どもたちと一緒に塗り絵に挑みます。(図3)
たくさんの○の中に、アルファベットが書かれています。アルファベットは、R、B、Y、G、O、V、Wの7種類。それぞれが、色を表していて、R=赤(RED)、B=青(BLUE)、Y=黄(YELLOW)、G=緑(GREEN)、O=橙(ORANGE)、V=紫(VIOLET)、W=白(WHITE)。黒(BLACK)は青と混合するので、あえて使っていません。紫はP(PURPLE)もありますが、これは桃(PINK)と混合するのでVになりました。このパズルは、色覚検査表をイメージして作りました。ですので、○の配置は、ハニカム構造(正六角形を敷き占めた形)と同じにしています。ただ、作画に関しては、イラストのプロである、現場スタッフに一任しました。病院という設定、しかも肖像画の前振り、ノノハに向いた称号、以上のことから、子どもたちでも分かるように、答はナイチンゲールに落ち着きました。
実はこのパズル、初めの設定では2つの塗り絵パズルから連想するものを答えるというものでした。1つは「ユニオンジャック(イギリス国旗)」、もう1つは「1854」。これは、クリミア戦争が起きた1854年を意味し、そこで活躍したイギリス人看護師・ナイチンゲールを導き出す。ただ、これではクイズっぽくなるので、直接答が出るように、ナイチンゲール自身を塗り絵にすることにしました。また、ナイチンゲール賞は、看護師の憧れであり、受賞することはとても名誉なことです。ヒロインであるノノハには、最適な称号だったと思います。今後とも、ノノハの慈悲深い活躍に期待しましょう。
(文責:郷内邦義)
第7話に登場したパズルに挑戦!
アナタはこのパズルが解けるか!?
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